Kamome

今週のお題ゴールデンウィーク


この連休はゆっくり過ごす事になった。
昨日レンタルDVDを7本借りて来て既に取り憑かれた様に3本を観了し・・・この連休中に後2〜3回は借りに行ってしまいそうだ。
映画は一人で観るもの、家で観るもの、と言ってしまうと映画通の方に嘲笑されそうではあるのだが・・・、
これは何事もマイペースでこだわり屋の、私の映画に対する一貫した付き合い方だ。
勿論、劇場で観る映画も、デートで隣に好きな人の居る映画も好きだけれど、イベントとして観る映画ではなく、興行や流行にも乗せられず、現実をすっかり忘れて映画の世界に没入したい私には、周囲の気配の無い、静かな環境が必要な様だ。


私は無数に映画を観る。以前は1日の終わりに1本観て眠るという生活をしていた事も・・・。
数を観る為、作品選びも勘であったり行き当たりばったりであったりするけれど、その時必要な作品に出会えていると思う。
生きている悲哀や、心に溜まった澱を洗い流してくれるもの、あるいは愛や美に対して考えさせられるもの。
感情を細かに描いているヨーロッパ映画、アジア映画(一部の日本映画や韓国映画)にも幻想的とも言える独特な情緒が存在し、好みのものに出会えたりする。
1時間半で忽然と終わってしまう儚さも映画に取り憑かれる所以だ。
私は映画を1時間半ですっかり別れてしまう恋人の様だと思っている。
別れや、もう二度と逢えない状態、一時的に強烈に愛し合うのだけれどあっさり姿を消してしまう様な一見辛い状態に、人生の美しさを感じてしまう。
映画は愛する事や別れを本質的に擬似体験させてくれ、カタルシスを浄化してくれるものである。
愛したくて別れたくもある。
否、強く愛した人とは別れたいという欲求があるのだ。
思い出の欠片すら砕け散って無になる位に、
強く、強く、去り合いたい。
手に入れたものをことごとく壊してきた私にとっては・・・。
人にはそういった相反した刹那な矛盾を根本に抱えているのではなかろうか。
少なくとも、私は・・・。


良い作品に出会った。

カメリア [DVD]

カメリア [DVD]

ソル・ギョング×吉高由里子の「kamome」。
オムニバス作品の中の一編。
感情がすっかり癒されてしまう様な、悲しくて、美しい物語であった。