朗報とか音楽とか

ベルリンに住んでいた時に知り合った、数日間遊んだ日本人観光客の方がいた。
その方がこの度、東京を離れ、フィリピンに移住された。
その知らせを受け、やっぱりな、と思った。

彼はサラリーマンで、英語も殆ど話せなかったし、確か今年40歳の筈(とても若く見える人だった)。
一緒にGoerlitzer Bahnhof前の酒屋の店先で、安い瓶ビールを飲んで酔っ払い、海外移住への熱い思いを聞かせてもらった。
音楽をやっていて、語るといちいち深くて、哲学的な人だった。
日本人男性なのに次から次に言葉が溢れて、退屈しなかったな。
話していると霊感をもらえる、というか、私の事を見透かす、大分スピリチュアルな人だった。
多分相性が良かったのだろう。
海外にいる開放感からか、口説いてきたり笑。
「僕らが皆の目の前で抱き合ったりキスをしたりして、<日本人もやるな!>って思わせてやろうよ。」とか言ってきたり笑。
彼がベルリンに滞在している数日間、日本人のサラリーマン男性にこんな面白い人がいるんだ、と
仲々刺激をもらった。

彼には、日本は「何だか小っさい」。
そんな気がする。

「遅くなっても待っておれ、それは必ず来る。」
彼が待っていたか不明だが、キリストのこの言葉を思い出した。
彼らしすぎる展開。
彼の海外新生活に幸あれ。

そう、彼に何のタイミングで言われたのか、
「綺麗で上品で…不思議な人ですね。」
と言われた事…思い出す。
凄く印象に残る言葉、大胆な言葉を話す人だった。
今思い返しても、とても日本人離れしていた。

私も負けてはいられない。
また11月末に引っ越し(こちらも仲々流転の人生…)を控えており、新生活が待っている。

最近、ハマっている音楽。
今年は、Brahmsの暗い抒情笑にハマり、一時この曲は延々かけ続けていた。


Brahms Intermezzo Op118-2(Arthur Jussen Plays)



何だかJazzっぽい、Ginastera Danzas Criollas (Eduardo Delgado Plays)

私はこんな感じの曲が好きなんだろうな…。雰囲気が似ている気がする。

Arthurは繊細で、Eduardoの方は情熱的。
演奏は対照的で、面白い。

もう1曲。Schubertの中でも秀逸な、Impromptu Op90-3
ヘッドフォンで爆音でかけると、美しいメロディラインに瞑想状態に。

Sofja Guelbadamova Plays

前回書いたパニックだが、1週間ほどで症状がぴたりと治まった。
新居が決まった途端、出なくなった。
パニックが出ないと、当たり前に呼吸が出来る事に感謝しなくなる。放漫になる。
この一件で、無事に息をする事にさえ、神に感謝を捧げる事になるのだった。